手掌の多汗症があるように、足の多汗症もあります。特に足の裏にその症状は現れ、靴下がびしょびしょになってしまったり、靴を脱いで家に上がったら汗でベタベタ足あとをつけてしまったりします。足の裏というものは湿度がこもりやすい部位でもあり、大量に汗をかくと臭いの原因にもなります。また、梅雨のじめじめした時期などは、足の裏の清潔を保っていないと、水虫などを引き起こすこともあります。他の多汗症とは異なり、あまり目立つ多汗症ではありませんが、放っておくと見えないところで地味に悪影響を与えてきます。
足の多汗症も精神的なストレスが原因です。そのため、交感神経の緊張をどうにかすれば症状は抑えることができます。手掌・顔の多汗症と同様に、交感神経切除術も有効です。足の多汗症の交感神経切除術の場合には、腰椎の交感神経が対象となり、第2、3番目の交感神経を遮断します。この場合も術後、代償性発汗を引き起こす可能性は十分にあります。また、男性の場合、障害などがおこる可能性もあるため、よく検討した上でこの治療法を選ぶ必要があります。
足の多汗症には、ボトックス注射による治療もあります。これは、ボツリヌス菌の毒素を応用して作られた安全なもので、交感神経を遮断し、エクリン腺の働きを止める作用があります。一度の注射で効果が永久的に続くわけではないので、継続していかなければいけない治療法ですが、効果はあります。技術力のある医師の下で適切に治療を受ければ、それほど大きなリスクもないようです。
足の多汗症は、塩化アルミニウム液などを利用することもできます。塩化アルミニウム液は、継続的に正しい使い方で使用していれば、足の多汗症の症状はだいぶ抑えられるようになります。また、対処的な効果が大きい薬なので、手術やボトックスを受けなくても、汗が多くて気になる日や、大切な日だけに塩化アルミニウム液を使用し、足の多汗症とうまく付き合っていくことも可能です。しかし、その場合には、きちんと自分の足の裏の清潔を保つことを忘れてはいけません。多汗症の上に、足臭が強かったり水虫に罹ってしまったりしたのでは、辛いことだらけです。このような状態は、精神的にもよいとは言えません。通気性のよい靴やサンダルを履くように心がけてみたり、靴下をこまめに交換したり、足の裏をささっと拭ける汗取りシート(最近ではさらさらパウダーシートなんてものも市販されてますよね)などを上手に組み合わせて、気持ちよく生活できるようにすることが大切です。「こんなことで効果があるのだろうか?」と感じている人も一度試してみてもいいのではないでしょうか。意外と簡単なことが、あなたのなやみを解決してくれることもあるかもしれませんよ。
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