多汗症の予防は、交感神経に刺激を与えないことが一番と考えられています。多汗症を引き起こす原因は、様々であることを説明しましたが、全てに共通していることはストレスです。肥満体質の人はその体質ゆえに身体的なストレスが大きくかかります。過労などで生活リズムが乱れてしまっている人は、食事量が減ったり睡眠不足になったりと、身体的にも精神的にもバランスが崩れてしまいます。もともとの性格上、些細なことをいつまでも気にしてしまう人や、緊張することが多い人にとっては、その性格を築き上げてきた期間と比例して、自身にも気づきにくいストレスを溜めてしまいがちです。人がこのようなストレスと対面すると、無意識のうちに自律神経が異変をキャッチし、交感神経や副交感神経がバランスを取ろうとします。この交感神経の働きのひとつに、汗の分泌を促進する機能があるのです。そのため、交感神経に刺激を与え過ぎないようにするためには、ストレスを溜めないよう予防することが大切なのです。
では、多汗症を引き起こさないためには、どのような予防・対策法があるのでしょうか。基本的には生活習慣を見直すことが一番の予防・対策ではないかと考えられます。朝昼夜と適度でバランスの取れた食事を心がけ、早寝早起き、時にはゆっくりと仕事の疲れを癒すための時間の確保も必要でしょう。何か気になることがあっても、ほどほどのところで「まあいいか」と思える気持ちのゆとりも大切です。リラックスできる時間を増やすことで、自然と蓄積されたストレスは、徐々に小さくなり、多汗症の予防・対策となるのです。
また、自分が人より多く汗をかいてしまうことを、必要以上に気にすることは今すぐに止めましょう。いくら日々の生活をストレスの少ないものにしても、その心配ひとつが、更に交感神経を刺激し、悪循環で発汗を促してしまいます。いくら生活習慣などを見直して予防・対策を立てたとしても、それでは多汗症は予防することはできません。ひょっとしたら「人間、汗をかかなければ生きていけない」くらいの軽い気持ちで、多汗症もしくはその予備軍と付き合っていくことが丁度いいのかもしれません。
その他にも、水分調節を適切に行うことや油っこい食べ物を控えるなどの食事対策があります。水分を取るということは血液の流れをスムーズにしてくれます。逆に水分を抑えてしまうと血行が悪くなり、汗をかいたときに嫌な臭いを出してしまいます。脂質の多い料理を多く取ることも同様に臭いを発生させやすくしてしまいます。だからと言って、水分をたくさん取って油っこい料理を全く食べない、という極端なことをすると、多汗症とはまた別の症状が引き起こされたり、身体のバランスが崩れてしまうので注意が必要です。何事もほどほどに調整することが大切なのです。また、かいてしまった汗の不快感を軽減するために、日頃から清潔に気を配るようにしましょう。シャワーを浴びる回数を増やしたり、着替えの準備をしておいたり、いつでも汗を拭けるようにタオルやウェットティッシュなどを携帯しておくなどの対策も、多汗症による不快感を予防するためにはかかせません。
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