わきが(ワキガ)は、アポクリン腺から分泌された汗が、わきの雑菌と混じりあって、不快臭をもたらす症状のことをいいます。そのため、汗の量とは関係なく、発汗量が少ない人であっても、わきが(ワキガ)になることはありますし、多汗症であっても不快臭がしなければわきが(ワキガ)ではありません。しかし、多汗症の人でわきが(ワキガ)に悩んでいる人は結構いるようです。多汗症が原因でわきが(ワキガ)になることはありませんが、多量の汗をかくことでわきの下が不潔になり、わきが(ワキガ)臭とは異なる臭いを発生させてしまうこともあります。その臭いをわきが(ワキガ)臭だと思い込んでしまうケースもあるようです。また、人には体臭というものが必ずあります。多汗症になり汗を気にするあまり、もともとの体臭を敏感に感じ、それをわきが(ワキガ)臭と勘違いしてしまうという話もよく聞きます。このようなケースではなく、多汗症とわきが(ワキガ)を併発している場合には、アポクリン腺からの汗の分泌と共に発生した臭いが、多汗症によりエクリン腺からの汗の量が増えることによって、広範囲に拡散され強い臭いになってしまう、ということのようです。
多汗症とわきが(ワキガ)を同時に併発している人に、お勧めなのが超音波手術です。この手術は、わきの下に存在している汗腺、アポクリン腺・エクリン腺を除去するものです。わきが(ワキガ)の原因であるアポクリン腺は一度除去されるとその状態は永久に継続するため、わきが(ワキガ)の完治が期待できます。また、多汗症の原因であるエクリン腺も同時に除去しますので、多汗症の治療効果もあります。しかし、エクリン腺というものは一度除去しても永久的にその状態は持続はしません。時間の経過と共にある一定ラインまでエクリン腺は再生します。それでも、手術前と比較するとエクリン腺の汗腺量は大幅に減少しますので、多汗症の完治は見込めないものの、症状の軽減にはつながります。「汗の量よりもわきが(ワキガ)臭を何とかしたい」という人には、「臭いが消えてそれだけで十分なのに、おまけに汗の量も少し減った」という感じで一石二鳥な治療法です。
欧米ではわきが(ワキガ)臭で深刻に悩む人は少ないと聞きます。それは、わきが(ワキガ)を抱えている人の割合が日本よりもはるかに多いことと、欧米人の自由でおおらかな性格が理由のようです。だから、日本人である私たちもあまり深刻に悩まずに…と言いたいところですが、日本の社会や日本人の考え方、臭いに対する敏感さを考えると、そうもいかないのが事実なようです。わきが(ワキガ)臭のため学校で友人からからかわれたり、わきが(ワキガ)臭を気にして人を避けるようなことになってしまったり。わきが(ワキガ)が原因で、いじめやひきこもり、対人恐怖症やうつ病などの大きな問題を二次的に抱えてしまう場合もあります。わきが(ワキガ)臭があるために自分らしい生活ができないと深刻に悩んでいる人は、思い切って手術をしてみる勇気もときには必要なのかもしれません。
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