腋臭症と多汗症

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腋臭症とは

腋臭症とは、俗に言う「ワキガ」のことです。腋臭症、ワキガという文字を見るだけでも、正直「ああ嫌だなあ」と感じてしまう人は多いのではないでしょうか。腋臭症、ワキガという言葉は、時に人を深く傷つけることもあります。ちょっと汗臭かっただけで周囲から「ワキガじゃないの？」と言われ、いじめられたという話もよく聞きます。生死に直接関係するようなものではありませんが、腋臭症によるいじめなどを苦に自殺してしまったということになれば、全く関係ないとも言えず、軽視できないものでもあるのです。

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腋臭症の間違ったイメージ

そもそも腋臭症とは何でしょうか。「不快な臭い」というイメージだけが先行していますが、単なる汗臭さまでもを「腋臭臭」と勘違いされている人が多いのです。汗臭さというものは、エクリン汗腺に汚れや細菌が溜まり、汗と混じりあって発生する臭いを言います。そのため、誰にでも起こり得ることでもあり、肌を清潔に保っていれば抑えられる臭いです。腋臭臭はアポクリン汗腺からの汗分泌に伴って発生する臭いを言います。この臭いは抑えようと思っても限界があり、自分ではどうしようもできない臭いです。遺伝も関係しており家族に腋臭症の人がいたり、耳垢がウェットな人、下着や服に黄色い汗シミができてしまう人、体毛が濃い人などは腋臭症である可能性が高くなります。腋臭症は適切な治療を受ければ治すことができる症状ですので、一人で悩まずにまずは病院へ行き、相談から始めてみてはいかがでしょうか。

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多汗症とは

腋臭症とよく混合されてしまう症状として、多汗症というものがあります。多汗症と腋臭症は、全く異なるものですが、密接な関係があるのも事実です。だからこそ、多汗症と腋臭症の違いをよく理解しておくことも大切な治療につながります。

腋臭症の主な原因はアポクリン汗腺にあります。しかし、多汗症の場合はエクリン汗腺という全身に分布する汗腺が原因です。基本的に多汗症の場合には臭いは発生しませんが、肌を不潔にしていると汗臭さが必然と発生します。この臭いは肌を清潔に保っておかなかったために起こる二次的なもので、多汗症の汗が臭いを発生させているというよりは、清潔の保ち方が問題になります。また、腋臭症は遺伝的なものが大きいのですが、多汗症は精神的原因、ストレスなどにより交感神経が緊張して引き起こされるものです。

気温の変化や運動などの要因が全くないのに、常に汗で湿っている、もしくは滴るほど発汗がみられる、という場合は、多汗症の可能性があります。多汗症は単なる「汗っかき」とは違うもので、治療すれば完治、軽減できるものです。もしも日々の生活の中で、支障がでるほど悩んでいる場合は、一度病院を受診してみることをお勧めします。「自分は多汗症なのか？」「単なる汗っかきなのか？」「それとも別の病気なのか？」治療がどうこうという以前に、それを知るだけでも十分収穫になります。

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