多汗症の人が全員病院へ行かなければいけないということはありません。多汗症であっても症状が軽く、日常生活に支障のない程度であるならば、病院へ通うことは個人の自由です。むしろ行くべきなのは、「多汗症かもしれない」と感じている人です。多汗症には大きな病気が隠れていることもあります。もしかしたら多汗症ではないかもしれないということもあります。汗というサインを見逃し、生命の危機を迫られるようなことがあってはいけませんし、多汗症でもないのに自分で勝手に多汗症だと思いこみ精神的に追い込まれることもよくありません。一度、医師の診察を受けた上で、「あなたは多汗症です」という言葉を言われて初めて、あなたは多汗症なのです。
多汗症と診断された後、症状の強さや生活環境、悩んでいる問題によって、病院に行くか行かないかを考えるのがいいのではないかと思います。医師とよく相談しながら、自分の多汗症の悩みを理解してもらい、治療方針などを決定していくことが一番理想的です。中には、多汗症でとても辛い思いをしていると訴えたら、「大したことではないから大丈夫だよ」と言われてしまったり、今のところそれほど困っていないから特に治療を受けなくてもいいと伝えたら、「いやいや、今は簡単な手術があるのでおすすめですよ」などと言われることもあります。医師からそのような返答が返ってきたときに、自分が納得できるのなら問題ないのですが、少しでも不満に思ったり不信感を抱いたときには、他の病院をいくつか回ってみることをお勧めします。多汗症での悩みは自分にしかわからないものです。その自分の気持ちに少しでも理解を示してくれる医師、病院を選んだ方が、後々のことを考えると安心できると思います。
病院に行く、通う人は、医師と相談しながら治療をどうしていくかを決めていくことと思われます。反対に「病院に行かない」と考えた人には、ひとつ気をつけてもらいたいことがあります。それは自分だけで解決しようという気持ちがネガティブ方向に動いてしまっている場合のことです。ネガティブ方向というのはどういうことかと言うと、「治療をするとなると家族や周囲に自分が多汗症だと気づかれてしまう」「本当は手術を受けたいほど多汗症に悩んでいるのに治療費が払えない」「医師や病院の対応が悪くて二度と病院に行きたくない」など、何かを我慢していたり周囲の目を気にしていたり、そういうモヤモヤした気持ちがある場合のことです。そういうときこそ、病院に行くべきなのです。多汗症は精神的なストレスが原因となるので、このモヤモヤが更に多汗症を悪化させてしまったり、それ以上に多汗症から深刻的な精神的な病気に陥ってしまうおそれがあります。
病院に行くことは治療を受けることだけが目的ではなく、モヤモヤした気持ちを吐き出す、相談する場でもありますので、周囲に悩みを打ち明けれる人がいないときなどは、病院を最大限に利用してみてはいかがでしょうか。多汗症を前向きに受け入れることができている場合には、病院に行かずに自分で工夫して、無理のない日常生活を送ることができます。前向きに多汗症と付き合えている人というのは、何か問題が起これば迷うことなく病院に足を運ぶことができるので、多汗症から精神的な病気にまで発展することは少ないようです。
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