多汗症には顔(顔面)多汗症というものもあります。赤面症とはまた違ったものではありますが、顔(顔面)多汗症と併発している場合も多いようです。この顔(顔面)多汗症も、他の部位の多汗症と同様に、何もしていなくても日常的に汗を大量にかきます。背景には精神的なものが関係しており交感神経の緊張によって起こります。治療法などは、手掌多汗症とほぼ同様と思っていただいて構いません。
顔(顔面)多汗症にも交感神経切除術が有効だと考えられています。しかし、手掌多汗症と違って、手術をしても効果が出にくいという問題点があります。身体に負担をかけて決して安いとは言えない治療費を払った結果、全く顔(顔面)多汗症の症状に変化がないということも珍しくないようです。また、代償性発汗の出現が手掌多汗症よりも大きいということも、考えなければいけないポイントとなります。女性の場合、顔からの発汗というものはとても大きな問題です。朝キレイにお化粧しても職場につくころにはドロドロに化粧が落ちてしまう、多量に汗をかくことで吹き出物ができたり、何度も洗顔することで肌バランスが崩れてしまう。男性からは理解しがたいことかもしれませんが、女性が顔(顔面)多汗症で悩んでいる場合、それはとても深刻なものであり、唯一完治が期待できるかもしれない交感神経切除術は、顔(顔面)多汗症ではあまり効果を期待できません。そのため、生きる気力を失ってしまう女性も少なくありません。女性の場合、顔(顔面)多汗症の治療だけではなく、心理面でのケアも大切な治療となってきます。
しかし、最近ではボトックス治療というものがあります。この治療は、一度で顔(顔面)多汗症が完治するというものではありませんが、効果を発揮する確率は交感神経切除術よりも高いものです。顔(顔面)多汗症にボトックスを使うようになって日は浅いですが、ボトックス治療も選択の中に入れて考えてみてはいかがでしょう。
劇的な変化を見せるものではありませんが、この顔(顔面)多汗症も身近なところから自分にできる対策はいくつかあります。成人式で着物を着たとき、ぎゅうぎゅうに帯をしめられて成人式どころでなく全身ぐったり、なんて経験はありませんか?そのときのことをよく思い出してみてください。不思議なことに、首から下は汗だくなのに、首から上はほとんど汗をかかなかったのではないでしょうか。よく聞く話ですが、胸の辺りを圧迫すると、顔に汗をかきにくくなるのです。夏に着物を着ている人の顔が涼しげに見えるのもそのせいなのかもしれません。だからといって、着物をきましょう!なんてことは言いませんが、最近ではこの作用を応用した制汗商品もあるようなので、試してみてはいかがでしょうか。
また、塩化アルミニウム・塩化ベンザルコニウム液を顔に使用することも可能です。顔の肌は敏感であり、化粧水や乳液、お化粧用品との兼ね合いもありますので、使用法や用量をよく守って使うようにしましょう。
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